日本は巨大なプレートに沿っており、「地震大国」と言われています。阪神淡路大震災、北海道南西沖地震、東日本大震災、熊本地震、北海道胆振東部地震など、過去に数々の大地震が発生しており、その度に地震に強い家づくりの重要性が見直されてきました。では、「地震に強い家」とはどのような家でしょうか?本記事では、家づくりの代表的な工法やそれぞれのメリット・デメリットをご紹介します。
家を作る代表的な工法
木造
木造住宅は、軽量で柔軟性があり、地震の揺れに対して適応力があるとされています。しかし、木造住宅の耐震性能は構造や材料、接合部分の技術に大きく依存しており、一概に鉄筋コンクリート住宅に劣るとは言えません。最近では耐震性を向上させた木造住宅も増えており、適切な設計と施工が行われていれば、十分な耐震性能が期待できます。
鉄筋コンクリート造(RC造)
鉄筋コンクリート住宅は、コンクリートと鉄筋を組み合わせることで構造の強度と剛性が向上し、地震の揺れに対して耐久性が高いとされています。また、現代の鉄筋コンクリート住宅は地震に対する設計基準や施工技術が進化しており、耐震性が一層向上しています。
鉄骨造
鉄骨造住宅は、鉄骨を主要な構造材として使用することで、強度と剛性が高いことが特徴です。地震に対する耐久性も高く、鉄骨造は長寿命でメンテナンスも容易です。また、鉄骨造住宅は柱間距離が広く取れるため、間取りの自由度が高いという利点もあります。ただし、鉄骨造住宅は木造や鉄筋コンクリート造に比べて建築費が高くなることが一般的です。
木と鉄の良い点を組み合わせた工法
木造と鉄骨造の良い点を組み合わせた工法として、木骨鉄筋コンクリート造(WRC造)があります。この工法では、木材を主要な構造材とし、鉄筋コンクリートを補強材として使用します。これにより、木造住宅の温かみや自然素材の魅力を保ちつつ、鉄筋コンクリート造の耐震性や耐火性を兼ね備えた住宅が実現できます。
地震に強い家づくりには構造計算が必要
地震に強い家づくりには、適切な構造計算が欠かせません。構造計算は、建物の強度や剛性を確保するために、柱や梁、基礎などの部材のサイズや配置を適切に設計するための計算です。これにより、地震による揺れに対して建物が適切に耐えられるようになります。
構造計算でのチェック項目例
構造計算では以下のような項目が緻密にチェックされます。
柱の強度
地震や台風などの強い負荷がかかった際に、全ての柱が変形や破損の危険性がないかどうか。
床の強度
横方向の力、例えば地震に対する床の強度が十分かどうか。
壁の配置バランス
壁の量だけでなく、間取りや設計に応じた壁の配置バランスが厳格な基準で設計されているか。
基礎の強度
地盤の強度に合わせて基礎が精密に設計されているか。また、鉄筋の太さや本数がその住宅に最適であることを確認し、使用されているか。
梁の強度
梁のたわみ量が一般的な木造建築の基準を超えて抑制されているか。
柱接合部の強度
筋かいが取り付けられている柱の上下がしっかり固定され、抜けないようになっているか。
梁接合部の強度
木造住宅の接合部において、木材同士の強度が十分であるか。
耐力壁の量
家の重さや形状などの条件を考慮し、地震や台風に耐えられる耐力壁の量が適切に計算されているか。
さらに、これらの構造計算を活かす要素は、現場での施工技術です。構造計算で算出された結果と同等の品質を現場で実現できるかどうかが、重要な要素となります。
まとめ
木造住宅と鉄筋コンクリート住宅では、一般的に鉄筋コンクリート住宅の方が地震に強いとされています。しかし、木造住宅でも適切な設計と施工が行われていれば、十分な耐震性能が期待できます。鉄骨造住宅も地震に対する耐久性が高く、鉄骨と木材を組み合わせたWRC造も注目されています。最終的には、建物の耐震性は設計や施工技術、適切な材料選択などに依存するため、どちらのタイプの住宅が地震に強いかは一概には言えません。建物を選ぶ際は、地域の地盤や地震リスクを考慮し、専門家と相談して適切な選択をすることが重要です。
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