注文住宅を建てる時、どの住宅会社に依頼するかというのは、大きな迷いどころです。
今回は、ハウスメーカー、工務店、建築事務所という三つの選択肢について、メリットとデメリットをお話しします。

1.ハウスメーカー
2.工務店
3.建築事務所

1.ハウスメーカー

ハウスメーカーとは、一般的には、販売戸数ランキング上位の企業を指します。
大規模な住宅メーカーは全国に支店や営業所などがあり、その広告やコマーシャルを見聞きする機会も多いですね。

◉メリット

ハウスメーカーの最大の強みは、信頼性と言えるでしょう。経営基盤が大きく、全国に拠点を持ち、施工実績が豊富で家づくりのノウハウを多数有しています。
耐震・免震性能や省エネ技術、トレンド感のある間取りやデザインなどに関する研究力も高く、最新の技術を用いた家づくりができることも大きなメリットです。
また、アフターフォロー体制が充実していることも特徴。住宅展示場やモデルハウスなども保有しているので、実物のイメージが把握しやすいというメリットも。

◉デメリット

デメリットとして最初に挙げられるのは、価格の高さです。
前述したように、住宅性能が良いということは、それだけ材料費や工事費、研究開発費などのコストがかさむのは当然のこと。
また、モデルハウスの維持費や広告宣伝費のコストも価格に影響していると言われます。
メンテナンスの費用も同様で、完成後の維持費も高くなってしまいます。
また、ハウスメーカーの家は、全国でプランや規格を統一しているケースが多く、間取りや設備などの細部は自由度が低いと言えます。狭小地、変形地への対応も難しく、費用が上乗せされる可能性があります。

2.工務店

工務店は、ひと言で言うと、建築を請け負う業者です。
ハウスメーカー、建築家の下請けとして施工のみ行う会社もあれば、専属の設計士と共にデザイン性の高い家づくりを行う会社もあります。
また、地域密着型でありながら営業にも注力し、ハウスメーカーのようにモデルハウスを用意している会社もあります。

◉メリット

施工エリアに詳しく、地域の実情や周辺環境に精通しており、土地勘を生かした家づくりが得意です。
また、大手ハウスメーカーと同じ土地に同じ家を建てる場合、安く仕上がる可能性が高いのは工務店です。
さらに、大手と比べると素材や設備などの制約が少ないため、より自由度の高い家を建てることができます。

◉デメリット

規模の小さい工務店、特にデザイン専門のスタッフがいない場合、最新の設備やデザイン性は期待できないところもあります。
施工の精度においても、現場スタッフによってばらつきがあるため、納得の家づくりが可能かどうか、これまでの実績を参考にして見極める必要があります。
小規模の工務店は倒産の可能性もなきにしもあらず、なので、可能な限り経営状態などを調べておくことをおすすめします。

3.設計事務所

注文住宅の施工は行わず、設計を行うのが設計事務所です。

◉メリット

ハウスメーカー、工務店に比べ、より自由度の高い、デザイン性の高い家を建てることができるのが最大のメリットです。
家族のライフスタイルや趣味趣向、土地の状態などに合わせた、オリジナルな設計を行います。
ある程度、施工と分けて考えることができるため、施工上の制約に縛られることなく、デザインや建材、工法などを提案。施主の希望を最優先に実現する家づくりが可能です。

◉デメリット