Blog

  • HOME>
  • Blog>
  • 地震に強い家を作るため知っておきたいこと

地震に強い家を作るため知っておきたいこと

2025.12.01

地震に強い家とは、地震の揺れに耐えられるよう設計された家のこと。
耐震構造には、大きく分けて耐震、制震、免震という3種類があります。三つの違いについて、ご説明します。

Contents

1.縦揺れと横揺れ、どちらが怖い?

2.耐震性能の高い家とは?

 ・耐震等級1

 ・耐震等級2

 ・耐震等級3

3.耐震・制震・免震の違いは?

 耐震

 制震

 免震

1.縦揺れと横揺れ、どちらが怖い?

地震の揺れには、上下に揺れる「縦揺れ」と、水平に揺れる「横揺れ」があることは、皆さんご存じのことでしょう。

縦揺れと横揺れ、どちらが怖いでしょうか。答えは、どちらも同じぐらい怖い、です。縦揺れでは、家屋の柱が引き抜かれるような力が働き、横揺れは、建物を倒壊させるような力が働きます。家具や大型家電などが横滑りして、転倒する危険性もあります。つまり、縦揺れ、横揺れにはそれぞれの怖さがあり、日頃から家具の固定や住宅の耐震化など、被害を最小限食い止められるよう対策を取っておくことが大事です。

2.耐震性能の高い家とは?

耐震性能を高い家づくりを考える際、参考にしていただきたいのが「耐震等級」です。耐震等級は、建物の強度を示す指標の一つで、3段階あります。数字が大きいほど、建物の耐震性は高くなります。

耐震等級1

建築基準法の耐震基準を満たすことを示します。震度67の地震が来ても即時倒壊、崩壊はしないものの、その後、大規模な修繕や住み替えが必要になると想定されます。

耐震等級2

耐震等級11.25倍の耐震強度があることを示しています。学校や病院など、災害時の避難場所として指定される公共施設については、耐震等級2以上の強度を持つことが定められています。長期優良住宅として認定を受けるには、耐震等級2以上の強度が必要です。

耐震等級3

耐震等級11.5倍の耐震強度があることを示しています。住宅性能表示制度で定められた耐震性の中で、最も高いレベルです。災害時の救護活動、災害復興の拠点となる消防署や警察署を新築する際に採用される基準と同等です。

3.耐震、制震、免震の違いは?

地震に強い家づくりへのアプローチとしては、耐震、免震、制震の三つがあります。その違いについて以下で見ていきましょう。

耐震

耐震は、文字通り、地震の揺れに耐える構造のことです。接合部材や筋かいなどで建物の骨組みを強化し、建物を軽くするなどして、建物の崩壊を防ぎます。

制震、免震に比べてコストが抑えられ、比較的自由に設計できるというメリットの反面、家具の転倒、落下の可能性が高く、二次被害への対策が弱いという弱みがあります。

制震

制震とは、建物の揺れを吸収する構造のことです。
下層階にダンパーと呼ばれる制震装置を組み込み、地震の力を吸収することで、揺れを抑えます。家の上層階の激しい揺れを抑え、家具の転倒などの被害を軽減することが期待できます。ただし、地盤が軟弱だと揺れを吸収できず、十分な効果が発揮できないケースもあり、耐震工事に比べると費用がかさむというデメリットもあります。

免震

免震とは、基礎部と建物との間に免震装置を入れることで、地震の揺れを吸収し、建物へのダメージを減らす仕組みです。他の工法に比べて家具の転倒を防ぐこともできますが、縦揺れに対して効果が薄いことや、他の工法に比べてコストが高いことがデメリットとして挙げられます。

 

地震の頻発する近年、技術は日々進化し、3種類の性能を組み合わせた工法も取り入れられています。これから建てる新築住宅はもちろん、リフォーム、リノベーションの際にも、住まいの耐震性はぜひチェックしてください。

 

クリニックから住宅まで。想像を超える、創造的な空間デザインを、お客様とともに。======================================================================

山口修建築設計事務所

〒841-0061 佐賀県鳥栖市轟木町1381-1

TEL.0942-85-7946

9:00〜20:00  休/日曜・祝日

0942-85-7946

お問い
合わせ