住宅ローンを組んで注文住宅を建てる際、頭金がある場合、ない場合のそれぞれのメリット、デメリットについてお伝えします。
また、どのように頭金を準備したらよいのかについて解説します。
1.「頭金なし」で買うメリット・デメリット
2.「頭金あり」で買うメリット・デメリット
3.頭金の金額はどのように決める?
4.事前のローン診断で、用意するべき頭金を把握する
1. 「頭金なし」で買うメリット、デメリット
住宅購入にあたり、用意されている頭金は、住宅建築費の1〜2割が目安です。
以前は、住宅ローンを組むには頭金を用意するのが一般的でしたが、現在では、頭金なしで住宅ローンを組むことができるケースもあります。
◉メリット
例えば、希望の土地や住宅プランをに出合ったタイミングを逃したくないという場合、「頭金なし」を検討することも一手でしょう。
残高が多いほど、より多くの税額控除を受けられることもメリットの一つです。
また、預貯金が貯まるまで数年間待つより、現在のような低金利のタイミングを逃さずローンを組むことも視野に入れるべきです。
◉デメリット
頭金なしでフルローンを組む場合、必然的に借入額が大きくなり、返済額が膨らみ、返済期間も長期にわたる恐れがあります。
返済総額が増えてしまうので、ローンの審査が厳しくなってしまう可能性とともに、金利が高くなる可能性もあります。
できる限り頭金を用意して住宅ローンを組むことがおすすめですが、「頭金なし」を選択する方が良いケースもあります。
2. 「頭金あり」で買うメリット・デメリット
注文住宅を「頭金あり」で建てるのは、月々のローン返済額が抑えられますが、「頭金なし」のケースで紹介したように、ローンの組み方に対する考え方一通りではありません。
「頭金あり」のメリット、デメリットについても見ていきましょう。
◉メリット
「頭金なし」に比べて住宅ローンの借入額を抑えられるため、月々の返済額を抑えたり、返済期間を短くしたりすることができ、金利負担を減らすことができます
また、住宅ローンの審査にも通りやすくなります。
◉デメリット
住宅ローンの頭金は数百万円単位になることから、貯蓄を切り崩すなど、手元の現金が心もとなくなる場合も。
子どもの学費や家族の病気、冠婚葬祭など、人生においては急な出費が発生することも考慮に入れておくことが大切です。
また、借入総額が少なくなることで、住宅ローン減税の控除額も減ることになります。
3. 頭金の金額はどのように決める?
住宅ローンを「頭金あり」で組むことをおすすめしたいのは、頭金を払っても自己資金に余裕がある、月々の返済を少なくしたい、年収がそれほど高くなく、住宅ローン減税の影響が少ない、といったケースです。
適切な頭金の額を決めるためのポイントは、おおまかに以下の3点です。
①建設費以外の諸費用を把握する
諸費用には、土地や不動産の登記費用、司法書士への支払い、固定資産税の支払い、引越し費用、各種手数料、各種保険料などがあります。
基本的に諸費用は自己資金で支払います。頭金だけで現金を使い切ってしまうと、諸費用の支払いができなくなってしまう恐れが出てきます。
②月々の返済額が希望の額になるように頭金で調整する
月々の返済額は、手取り収入の4分の1程度が望ましいとされています。
ローン返済で生活が苦しくならないよう、将来の収入も想定して調整しましょう。
③住宅ローン審査に通過しやすい頭金の額を把握する
頭金の用意があることで、資金にゆとりがあり、頭金を貯めておく計画性があるなど、金融機関にポジティブな印象を与えることができます。
とくにローンの審査を心配している場合は、頭金をしっかり用意しておくことをおすすめします。
4.事前のローン診断で、用意するべき頭金を把握する
これまで見てきたように「頭金なし」、「頭金あり」のいずれを選ぶにしても、必要な費用を事前に明確にすることが不可欠です。
注文住宅のプランを決める前に、住宅ローン診断をしてみることをおすすめします。
金融機関や住宅金融支援機構などで作成している無料のローン診断などを活用し、事前に費用面の見通しをしっかり立てておきましょう。
クリニックから住宅まで。想像を超える、創造的な空間デザインを、お客様とともに。
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